Q.犯罪の被害を受けました。犯人にはきちんと処罰を受けてもらいたいと思います。どうしたら警察は動いてくれるでしょうか。

A.犯罪の被害を受けた場合、普通は、警察に被害届を出す、という対応になりがちです。被害届を出すといっても、実際には、被害の状況を説明して、警察がその内容を文書にする作業をします。
 ただし、被害届を出しただけでは、警察は捜査をするとは限りません。絶対に捜査をして欲しい、という場合は、告訴すべきということになります。
 被害届と告訴がどう違うかといえば、告訴した場合、犯罪捜査規範という警察内部の決まりによって、「特にすみやかに捜査を行うように努める」と決まっています。また、法律によって、告訴した人に、処分の結果を通知しなければならないことになっています。被害届だけだと、このような効力がないのです。
 では、警察に告訴しに行こう、ということで行ってみると、刑事さんにはなかなか会わせてくれません。相談室に連れて行かれて、事情を説明し、それを後で刑事に上げる、という扱いを受け、それで何日か何週間か待たされる場合があります。そもそも相談室が順番待ちであることもあります。なかなか告訴はさせてくれません。
 ただし、これは、全く理由がないわけではなく、警察は、大量の事件を抱えているのと、証拠上、立件が難しい告訴も多々あるようなのです。ほぼ100%の証拠がなければ刑事裁判では有罪になりませんから、それだけの証拠が集まる目処がある事件でなければ、警察が動いても無駄になってしまいます。それで、どうしても捜査して欲しいといわれても、警察としては、無駄なことはできませんので、そういう告訴は受理できません、となってしまいます。「犯罪があったことは間違いない。」では足りず、犯罪と犯人の証拠を集められる目処があるか、という点が非常に重要になります。
 ちなみに、私が刑事告訴の依頼を受けた場合、とりあえずご依頼人と相談しながら必要な証拠を集め、弁護士の方で告訴状の案を作成してしまって、警察署に送付してしまいます。といっても、印鑑は押さず、案としてです。警察は、刑事法のプロですが、告訴する内容に民事の法律がからむと、必ずしも得意ではありません。そういうときなどは、弁護士に依頼した方がスムーズにいきます。また、告訴状を警察に送付しても放置したら、電話で受理するよう促し、それでも放置した場合は、最後の手段として上位組織である公安委員会に、告訴状の受理を違法に拒絶しているとして、通告します。これはちゃんと法律の規定があるのです。すると、渋っていた警察も動き出します。この方法で、告訴状を受理してもらったことがあります。告訴状を受理してもらうだけでも一苦労なんですね。


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